知っておきたいこと・自分でできる注意|甲状腺と病気の正しい情報ならチーム甲状腺

知っておきたいこと・自分でできる注意

  • バセドウ病のお薬(抗甲状腺薬=メルカゾール、チウラジール、プロパジール)服用開始3か月間は高熱が出たら薬を飲むのをやめて緊急に白血球が測定できる病院を受診する。

    抗甲状腺薬の副作用でごく稀ですが重篤なものとして白血球のうちの顆粒球が作れなくなる無顆粒球症があります。多くは内服開始3か月以内に起こります。細菌感染を起こし通常38℃以上の高熱がでて、のどが痛くなりますが、治療が遅れると重篤化しますので発熱時は素早い対応が必要です。

  • 抗甲状腺薬服用開始後3か月間は出来るだけ風邪をひかないようにとくに注意する。

    この間に普通の風邪で発熱しても無顆粒球症を疑っての行動が必要になりますので、風邪予防を徹底しましょう。また海外旅行などは避けたほうが無難です。どうしても行かなければならないときは抗甲状腺薬をやめてヨウ素治療に変更するなどの方法もありますので、主治医にご相談ください。

  • バセドウ病の治療開始後副作用が出てもヨウ化カリウムは続ける。

    抗甲状腺薬と一緒にヨウ化カリウムが出されていて、副作用が出た場合、ヨウ化カリウムもやめると急激に悪化する心配があります。ヨウ化カリウムはまず副作用のない薬ですのでそのまま続けます。

  • お薬の飲み忘れに注意

    抗甲状腺薬を中断してしまうと、せっかくよくなっていたものがもとに戻って最初からやり直し、ということになりかねません。
    また、飲み忘れて医師の処方より少ない量を飲んでいると、薬が足りてないと誤解され増量されてしまうことが起こり得ます。しばしば飲み忘れがあるときは診察時にその旨申告しましょう。
    カレンダーに付けるなどして飲み忘れ防止を工夫します。朝飲み忘れたら夜のむ、とくに甲状腺ホルモン薬(チラーヂンSなど)では翌日にまとめて飲む、薬をバックの中に入れておいたり勤務先に少し置いておく、なども有効です。
    旅行に出る際には真っ先に薬の準備をしましょう。

  • 安定していない時期にお薬の長期処方を希望しない。

    バセドウ病や甲状腺機能低下症では病状が安定しているとお薬が長期処方されることも多いのですが、機能が変動して量の変更があったときにいつものように間を開けると効き過ぎになったり足りなくなったりする危険があります。よく「もっと長期に出してもらえませんか」と請われますが、主治医の指示に従いましょう。

  • 甲状腺機能低下症と診断されたら海藻類の摂取状況やヨウ素入りうがい薬使用の有無を申告する。

    橋本病の一部ではおもに海藻類(とくに昆布)に含まれるヨウ素の取りすぎによって機能低下になっていることがあります。この場合、ヨウ素を制限するとお薬がいらなくなることもあります。医師から質問されないときは自分から申告しましょう。

  • 甲状腺の大きさの変化、筋の痙攣に注意

    バセドウ病が悪化したり薬が効き過ぎたりすると甲状腺の腫れが大きくなることがあります。
    また、急激に甲状腺ホルモンが低下すると肩や背中などの筋肉がつったりします。薬の量調節の重要な手掛かりになりますので主治医に報告しましょう。

  • バセドウ病と診断されたら禁煙を

    たばこを喫っているとバセドウ病や橋本病に少しなりやすいと考えられています。さらにバセドウ病の眼の病気と関連することが明らかにされています。喫煙は本人だけでなく周囲の健康をも害しますのでこの機会に禁煙しましょう。

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