甲状腺機能低下症を知らずに妊娠した場合は子どもの知能に影響する?|甲状腺と病気の正しい情報ならチーム甲状腺

誤った情報と正しい情報

甲状腺機能低下症を知らずに妊娠した場合は子どもの知能に影響する?
いいえ、そういうことはありません。

妊娠中に母親の甲状腺ホルモンが足りなかった子どものIQが低かったという報告が海外から出され、この情報は今でも根強く残っています。甲状腺ホルモンは脳が正常に発達するために必要なので、これはもっともらしく聞こえますが、日本では、妊娠中にひどい甲状腺機能低下症だと分かった場合でも、生まれた子どものIQに問題がみられたという人はいません。脳に甲状腺ホルモンが最も必要なのは乳児期です。海外ではいまだに甲状腺ホルモンの材料であるヨウ素の摂取量が足りない人々や国が存在します。母親のヨウ素摂取が十分でなく、母乳中のヨウ素が不足すれば、子どもの甲状腺がホルモンを十分作れず、脳の発達が影響を受けます。ヨウ素を多量に含む海藻を食べる習慣のある日本では、子どもの甲状腺が正常に発達している限りそういうことはありません。

ただし甲状腺機能低下症は流早産の原因になることがありますので、治療は必要です。(甲状腺機能低下症と妊娠出産の項参照

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